夏休みが終わる

 今日も例に漏れず陶芸をしに行った。先輩がふと言う。「夏休みが終わるよ~。もう来週は履修登録始まるからね」

 もう17日である。ノリで鴨川を下って石清水八幡宮に辿り着いたのがのが3日、合宿が8月末、ペンギンハイウェイ一回目が8月22日。充実した夏休みだったか?と問われると否、しかし不思議と満足感だけはある。何かに追われずに漫然と過ごす夏休みというのが小学生ぶりだったからか。二ヶ月もあったし。

 夏休み前半は何をしていたか?

 狂ったように大文字山に登っていた。先輩を誘って行き、早朝に一人で行き、カブトムシを捕りに行くという名目でも行った。クワガタしかいなかったけれど。ちなみに、一眼を持って外出する楽しみを思い出したのもこの頃であった。前期は平日に疲れ切ってしまって休みの日は引きこもっている時間の方が長かったから。

 8月の二週目くらいになると実家に帰った。実家で何をしていたかは詳細には思い出せない。犬と戯れつつ引きこもっていただけな気がする。友人に会う機会があれば外出し、なければカメラを持って団地の中を散歩、というような日々だった。

 久しぶりに会う姉はきちんと社会人をやっていたし、妹は進路に迷う高校生をしていた。そんな彼女たちを尻目に、傍から見た俺は大学生できているのか?などと自問したりした。何もしていない感じがまさに大学生である、と言うことが許されるなら俺も立派に大学生をしているのかもしれない。立派じゃないが。

 地元に戻ると学歴パンチができる(しないけど)。祖母なんかは言いふらしているらしくて、京大生なんてそんなに立派なものじゃないのになんて思った。勉強熱心で偉い側の大学生であれば京大生であることを誇るのかもしれないが、あいにく俺はダラダラと日々を過ごしているだけである。もしも高校生だったらヤンキーになっているような感じである。熱中していることといえば陶芸をがんばろうと思っているくらい。

 京都に戻ってきたのは下旬。戻ってきてすぐにペンギンハイウェイを観た気がする。そして陶芸ばかりしていた。ハンキョーの開示が来たのもこの頃か。平均的なGPAで「GPAバトルしようぜ!」って言い回っていたはずなのにだいたいみんな俺より高くてな。優秀ですよ。実質フル単だったから後期は上手く手を抜ける気がする。

 末には部の合宿。俺のミッションは同回男子と仲良くなることだったけれど、これは割と簡単に達成できてしまった。同じ趣味も見つけたし遊びに誘えるくらいには仲良くなれそう。

 合宿ではカメラおじさんだった。人を撮るのが好きだと分かったから積極的に行きたいね。言い表情をした人間を撮りたいのなら話術で笑わせるとか、そういう強いコミュニケーションスキルが必要だからそこのところはおいおい。

 山陰地方、よかったですほんとに。うちの地元の栃木県も田舎とはいえ、宇都宮まで出れば高いビルは並んでいるし、東京まですぐだし。対して島根は県庁所在地の松江駅でさえ「これだけ?」って規模。観光地である出雲大社の大通りもこじんまりとした建物が多くて。電車もワンマンだったし。デスティネーションキャンペーンの「ノスタルジック山陰」はその特徴を言い得ていた。「田舎のイデア」を体現するという意味で「ノスタルジック山陰」。

 住民たちは「もっと開発して便利にしてくれ」なんて思っているのかもしれないけれど、観光地としてはあのままがいい。どうせ開発の手からは逃れられないのかもしれないけれど。

 また是非行きたい。

 合宿から戻ると時間が経つのが早い。先輩に遊んでもらった記憶くらいしかない。自炊を始めたとか、そんなくらい。散歩が楽しいとか、ギャラリー巡りも楽しいとか。そして今は17日。

 神戸に夜景を撮りに行くとか、君膵とか、夏休み中にやりたかったことのうち、まだ達成していないことは日取りを決めるべきかもしれない。そうでもしないと引きこもって陶芸をするだけで10月になってしまう。

 次に晴れの予報が出る日には神戸行く。分かったな。